ダウンタウンブルックリンで職人技を目の当たりに食事する贅沢

今年の4月にブルックリンのダウンタウンにオープンした、グロッセリー・ストア「Brooklyn Fare」。その惣菜部門を担当しているのは、トライベッカの高級レストランとして名高い「Bouley/ブーレー」で3年間シェフ・デ・クィ−ジーンを務めた、NYのファインダイニングを熟知する男、シーサー・ラミレス氏。

レストランには適さない程、手の込んだ逸品を・・・

惣菜すべてのメニュー、レシピ、調理を担当するが、彼には実は、もう1つの役割がある。週3回のみ予約オンリーでオープンするシェフズ・キッチン・レストラン、「Brooklyn Fare Kitchen」のエグゼクティブ・シェフだ。

レストランというが、通常のそれとは全く違い、その実態はブルックリン・フェアの惣菜を準備するキッチンなのだ。昼間は週7日間、店頭で販売される惣菜が作られるこの場所。大きな鍋がいくつもコンロに並び、数名のスタッフで20種類以上の惣菜が作られる。その場所が週3回、夜のみのレストランへと変身するのだ。

夜の営業は、木、金、土の3日のみ。午後7時オープンで、予約オンリー。リカー・ライセンスがないので、お酒の持ち込みもOK。近所のワインショップからペアリングのおすすめもしてもらえる。メニューは、デザートを含むおまかせの5コースで70ドル(タックスとチップは別料金)。常に旬の食材がメニューに取り入れられているので、2週間ごとにメニューが変わる。

食材の品揃えもさることながら、なんといっても贅沢なのは、ラミレス氏自らが、説明を加えながら目の前で料理、盛りつけをしてくれることだ。使用している食材で珍しいものがあれば、調理前の状態の物を冷蔵庫から取り出して説明してくれる。また、客側も料理について気軽に質問を投げかける。

「お客さまの反応を目の当たりにしながら自らの手でこだわりの料理をお出しする。通常のレストランでは決して考えられないこと。シェフ冥利に尽きる」と語るラミレス氏。
実際、彼の作る料理スタイルは通常のレストランでは決して味わうことができない。なぜなら、一晩で何十人、何百人というお客さまを迎えるレストランの通常メニューには適さない程、手の込んだ一品のオンパレードだからだ。

ラミレス氏がファイン・ダイニングのレストランから一転して、「スーパーマーケット」に移った理由は、オーナーであるイッサ氏の「妥協なく、こだわりを追求してほしい」という一言があったから。
惣菜コーナーにせよ、レストランにせよ、ラミレス氏のこだわりがお店のブランド力になると信じるイッサ氏の強い信頼とサポートがあるからこそ実現した夢のカルナリー・プロジェクトなのだ。

その日テーブルをシェアした人との出会いや会話も楽しみながら、カジュアルな雰囲気の中、ブルックリンでマンハッタン以上の食体験ができる。
その話題性からブルックリンのグルメ達から注目を集めている一店だ。

Brooklyn Fare

ブルックリンのダウンタウンに登場したスーパーマーケット。店内に設置された木の陳列棚が、アメリカの古きよきグロッサリー・ストアの雰囲気を醸し出している。グルメ食品、オーガニックから一般の食品まで幅広く取り揃えている。
人気のお惣菜コーナーを取り仕切るのは、高級レストランでの経験があるラミレス・シェフ。
美味しくヘルシーで、シンプルなメニューにもプロの技がキラリと光り、惣菜コーナーはお店でも人気急上昇中。サーモンの味噌漬け、ベイビーズッキーニの和え物、チキンサラダ、ビーツのサラダ、パスタサラダにお寿司まで用意されている。
オーナーのイッサ氏もお客様からの質問に対応するなど積極的に店内を駆け回る。