ウエストビレッジのイタリアン田舎風隠れ家「Organika」

夏の暑さが本格的になってきた7月21日にオープンしたイタリアンレストラン「organika」。このエリアではニューフェイスだがその落ち着いた佇まいは既に昔からあったように周りに馴染んでいる。

オーナーは「Boom」、「Bacco」、「Bald」、「Vino」、「Candela」、「Ciao」、「Porta」、「Toscana」などの数々のイタリアンレストランで活躍してきたマルセロ・アサンテ氏。総料理長は「Osteria del Gallo Nero」や「Giorgio’s」で腕を振るってきたメリッサ・ミューラー氏。

レストランのコンセプトはイタリアの田舎料理。田舎料理といえば素朴でシンプルで素材の味を最大に生かせる術を多く持っている。そしてレストランの名前からもわかるように料理で使われる材料は全てオーガニック食品を使っている。

地元、ニューヨークで作られているオーガニック野菜は毎朝グリーンマーケットに出向いて新鮮なものを買い付けている。その為、アントレはその日によって違う場合がある。パスタももちろんオーガニック小麦粉を使用。毎日ミュラー氏が細心の注意を払い作っている。また、ノルウェー産のワイルドサーモンも自家製薫製に仕上げるなどオーガニックと手作りに細部まで徹底的にこだわっている。摩天楼・ニューヨークという都会にいながらイタリアの田舎に訪れたような料理が食べられるのは心にも体にも嬉しいことだ。

料理一皿の値段は$4~$17とリーズナブル。ワインボトルも赤、白とオーガニックのもの$35から取り揃えている。オーガニックの食材を気軽に多くの人に食べてもらいたいと思うオーナーと総料理長の気持ちの表れだ。

おすすめはFiore Sardo。サルディーニャ産の羊のチーズにラベンダー蜂蜜をかけたSfizi。ラベンダーの安らぐ香りと蜂蜜の濃厚な甘みが羊のチーズの塩分と絡み非常にバランスがよく鮮やかな彩り、食感においても楽しめる一皿だ。
Sfornato Di Melanzaneで使われているナスもこの時期は甘みがあって皮付きなのに舌の上で滑らかにほぐれていく。メニューにないSfiziもその日仕入れた野菜などの食材によって好みに応じて対応してくれるのも嬉しいサービスだ。

デザートのジェラードは地元アーミッシュ農場で風味や成分が変質しない低温殺菌された牛乳を使用。おすすめはピスタチオやアーモンドなどのナッツ味。口溶けが良く濃厚な味わいは最後にもう一杯ワインが欲しくなる。

店内はカウンター5席、テーブル14席。サイドウォークテーブルが26席。ウエストビレッジで道行く観光客やお洒落な人たちを見ながらの食事もニューヨークの一つの醍醐味だろう。

 


Organika

89 7th Aves,
(between Barrow St & 7 Ave)
New York NY 10014

Phone:212-414-1900