マンハッタンに突如登場した、これぞニューヨークスタイルのトロピカル空間!「The Hurricane Club」

厳しい不況の風が吹き付けるニューヨークのレストラン業界に、久々のこの街らしいファビュラスなレストラン、The Hurricane Clubがオープンした。この店の仕掛人は、老舗ステーキハウス、スミス&ウォルンスキーの御曹司、マイケル・スティルマン氏。高級ステーキハウス「クオリティーミート」、季節ごとに店内の内装やメニューががらっと変わることで有名な「パーク・アベニュー・カフェ」といったニューヨークの人気レストランを手がけている。

以前、この場所には広い空間のブラジルスタイルのステーキハウスがあった。外から見ると白いカーテンがかけられていて中を見ることはできない。入り口のドアを入ると、重厚なドアがもう一つ。その扉を開け中に入ると、瞬時にマンハッタンから全く他の場所にやってきたという錯覚に陥る。

中心部には、このレストランの一番の醍醐味となっているバーが目に入る。そのコンセプトはトロピカルリゾート地のバーからインスピレーションを受けているが、雰囲気はニューヨークスタイルで格段に豪華にバージョンアップされたもの。リゾートのプールサイドに良くあるバーで使用するのはやしの木や藁葺きの屋根だが、ここではゴールドのチェーンが天井からつるされておりバーの華やかさを引き立てる。バーを中心にした、ダイニングエリアは「ハリケーン・ルーム」と呼ばれ、左手には「ケイブ・ルーム」と呼ばれるもう1つのダイニングエリアがある。

また、「ラグーン」と呼ばれるラウンジエリアは、すだれ風の屋根があり、その隙間から漏れてくる電灯の光がまるで、月夜のビーチで木漏れ日を浴びているような気分になる。ラグーンでは豊富なカクテルメニューの中から、お気に入りの一杯と、ラウンジメニューが楽しめるので、テーブル席で食事をしない人でもハリケーンクラブの一員になれるのだ。

地下には「ラム&シャイン」と呼ばれる、靴磨きをしてもらいながら、ラム酒が飲めるというサービスも提供している。こんな遊び心を持たせているのも、ニューヨークのお客様が何を求めているかを熟知しているマイケル氏ならではのアイデアだ。

そして、そのマイケル氏とタッグを組み料理を担当するのは、日系アメリカ人シェフ、クレイグ・コウケツ氏。 マイケル氏の経営する他店でもエグゼクティブ・シェフを努めている。 The Hurricane Club での彼の料理のコンセプトは「楽しくて美味しい」。地域性を重視した料理が多い中で、伝統的な料理にとらわられない、楽しめる料理を目指した。店のコンセプトに合わせ、ポリネシアン、ハワイ、パシフィックリム料理のコンセプトをベースに取り入れているが、それらを元に、創造性を発揮しながらのメニューとなっている。メニュー構成もシェアできるアラカルト料理が多く、生魚をマリネしたハワイではおなじみの「POKE」、またココナッツシュリンプ、骨付きリブも人気のメニューだそうだ。

日常からかけ離れた時間を過ごすことができること…それがレストランで食事をする醍醐味のひとつ。「ニューヨークのレストランはエンターテイメント性も欠かせない」と語るクレイグシェフ。「外食産業にとって厳しい時期だけれども、コンセプトやビジョンをしっかり持ち、今まで培ってきたニューヨークでのレストラン経営の実績と経験を生かせば、自分達は成功する自信はある。」

これぞニューヨークという斬新なコンセプトと内装、そしてニューヨークにいながら、ニューヨークではない錯覚に陥るほどの別空間を提供する。今後、注目を浴びるレストランになること間違いなしだろう。

 


The Hurricane Club

360 Park Ave S,
Manhattan, NY 10010
Phone:212-951-7111

http://parkavenyc.com/