マンハッタン、SOHOで和を楽しむ。ニューヨークで味わえるクラシックな日本料理「Hirohisa」


高級ブティックやレストランが立ち並び、石畳とキャストアイアン建築を見ることができるマンハッタンの人気エリア、ソーホーに風情ある日本食料理店が初夏にオープン。真っ白い壁には、オーナーシェフの林寛久氏の名前でもあり、レストラン名でもある「Hirohisa」と書かれたシンプルで小さな看板がかかっている。

ニューヨークで本格的な和食をアメリカ人に提供したいという思いから、2007年にパートナーの福田氏とブルックリンにおばんざいメニューを中心とした「Hibino」をオープン。その後、林氏の創造力と料理への挑戦は留まることを知らず、故郷福井県を中心コンセプトにしたレストランをニューヨークで展開したいと考えこの度、同レストランのオープンンとなった。

コンセプトを満たす現在の立地を探すことに3年を要したという店内は、オープンキッチンで白を基調とした開放感のある空間が広がる。カウンターとテーブル席で20席。クラッシック音楽が聞こえる中、カウンターに座り目の前で林氏の見事な包丁裁きを目の当たりにできる。

料理は日本特有のわび・さび精神を排しても1品1品にインパクトの強い、ここでしか食べることができない料理を提供している。ロブスターのウニ焼きやイベリコ豚の塩麹焼き等、独創性に富んだメニューが並ぶ。また、異なる調理方法で姿を変えた同じ牛肉、和牛とアンガス牛が同じ皿で食べ比べることのできる1品はユニークで興味心をくすぐられる。季節野菜を使ったおひたしなど、メニューは四季によって入れ替わる。

そして、料理を彩る、故郷福井県の名産や特産が数多く使用されていることもここ「Hirohisa」の特徴。林氏も絶賛するお米は福井県池田産コシヒカリ。食器は全て福井の窯元、吉田豊一氏によるオーダーメードの越前焼きである。店内の食器棚に陳列されている越前焼きの数々は、思わず手に取ってしまいそうな存在感を示している。

メニュー表も越前和紙で作られていて福井県の魅力、いわゆる様々な日本文化が料理を通して楽しめる。「福井県の良さに気付かされたのは、ニューヨークに来てからですよ。」と語る林氏。いたるところに彼の故郷に対する誇りと愛情が感じられる。

越前焼きの御猪口で、福井県の地酒を頂きながら、マンハッタンのソーホーで日本の古き良き伝統と創造性に溢れる日本食が堪能できるレストランだ。


Hirohisa

73 Thompson St, New York, NY 10012
Phone: 212-925-1613
http://www.hirohisa-nyc.com