帰ってきたまぜ麺専門店「Niche」

2019年の1月にニューヨークで人気のラーメン店「中村屋」のオーナーシェフ中村栄利氏がオープンした、まぜ麺専門店の「Niche」。ニューヨークのラーメン界に「汁なし」という麺メニューの可能性を紹介しただけでなく、同氏のクリエイティブなまぜ麺メニューは瞬く間に多くの中村ファンを魅了した。

しかし、オープン1年後パンデミックによりお店は一時閉店。ラーメン店中村屋の運営に集中し、テイクアウトオペレーションへの対応、ラーメンキットのオンライン販売と厳しい状況下の中営業を続けた。

2022年は飲食業界も通常に戻りつつあったが、今度はどのお店も人材不足という問題が浮上。そこで中村氏は、開店を焦らず、人材確保と再オープンの準備に注力。そしてこの度、2023年1月21日から再オープンすることを決めた。

「パンデミック中に、お店を手放すことも正直考えました。でもこれから自分がやってみたいことのためにもNicheは必要だと思いその選択はしませんでした」と語る中村氏。具材やソースでいくらでもバリエーションを作り出すことのできるまぜ麺の可能性は無限大。今後同氏の秀でた創造力からいくらでもユニーク且つ美味しいメニューが作り出されるのは間違いない。

今回、ビーガンオプションを1つ入れた5種類のまぜ麺メニューでスタート。今後色々と新しいメニューと入れ替えていくが、基本中村氏が作りたい味、そしてお客様が求める味をベースに考案していくとのこと。

メニューのトップに載る「Pulled Chashu Ragu」。生姜焼きとすき焼きを混ぜたような味付けで、アメリカのバーベキューメニューでお馴染みのホロホロに焼けた豚肉を引き裂いたプルドポークのような焼豚が、豚骨ベースのソースで絡めた麺の上にのるまぜ麺。途中自家製ラー油をかけ、またお酢をかけると、2度味の変化を楽しむことができる。

ドリンクメニューは日本酒、ワイン、ビールに加え、今後バラエティーを増やしていくのが、いいちこ麦焼酎を使ったハイボール。飲みやすいいいちこハイボールは、食前酒、食中酒のどちらでも好まれること間違いなしだ。

そして、今後の「Niche」はまぜ麺だけでは終わらない。中村氏曰く、「このお店をただのレストランではなく新たな創作の場所としても活用していきます。」今後新しいまぜ麺メニューを発信していくことのみならず、ラーメン懐石や、プライベートイベントの開催、餃子メニューにも力を入れていくとのこと。

店内のテーブル席は、コミューナルテーブルのみ。プライベートイベントやティスティングイベントにも最適。

営業開始は、1月21日(土曜日)から。営業時間は、月曜日から土曜日の午後5時から8時までだが、今後お客様の入りをみて時間を延長する可能性もありとのこと。2023年にここ「Niche」で中村氏が何を創り出すのか目が離せない。


Niche
172 Delancey St., New York, NY 10002