南仏を思わせる土塗りの壁がおしゃれでクールなフレンチレストラン「Ly’Bane（リバーン）」がアッパーイーストにオープンした。中東出身の祖父の影響を受けたという南仏ニース出身のシェフの手により、本格的な中東料理エッセンスをフレンチに見事に融合させた新しいレストランだ。

フードもドリンクもメニューは豊富。口にすればフレッシュな食材にこだわるシェフの想いが十分に伝わってくる。新鮮な素材を贅沢に使用し、バターを全く使わずオリーブオイルを使った料理の数々は、食べ応えもさっぱり感も両方味わえる。どれも「質の良いものを食べている」という感覚を存分に楽しめる料理だ。

２名以上からはシェフのオススメの前菜の盛り合わせがお勧め。ラム、ビーフ、チキン等の肉類を含んだ10皿メニュー、もしくは野菜が中心の14皿メニューを用意する。中東料理のメゼを洗練させたこのメニューでは素材と調理法にこだわりを感じることができる。例えば、ギリシア料理の一品「ムサカ」には味の良い茄子の中心部分だけを使用。また中東のコロッケ「ファラフェル」はサイズを小さめにし、フライパンで油を少なめにヘルシーに揚げる。この店では質の良い食事を楽しめるようにとカクテル、ハードリカー、ワインと飲み物をバラエティー豊かに揃える。注目すべきは、取り扱うワインの種類。南フランスは地中海と隣接し、その地域のワインはフレンチに限らず、中東や地中海料理に合わせ易いとのこと。南仏のアクセントの効いたLy’Baneの料理に合うというフランス産ワインのみを用意する。 デザートの盛り方もお洒落で、甘すぎず、ヘルスコンシャスなニューヨーカー、日本人の口にはぴったりだ。

ランチやブランチにもオープンするこの店、今年12月からは中庭でも食事が楽しめる様になる。様々なゲストの目的に対応できるこの空間は、気張ることなく本格的な食事と雰囲気を楽しみたいときにはもってこいのレストランだ。

RESTAURANT INFORMATION
L y’Bane
1136 First Avenue, New York 10065 (62nd & 63rd St)
Phone: 212-826-1111