THE MANHATTAN CHILI CO.

チリパウダーをきかせて、トマトやタマネギで豆を柔らかくなるまで煮込んだ豆料理「チリ」は、ほっこりとするアメリカの代表的な国民食で、テキサス州の家庭料理の一つ。

マンハッタンで20年以上に亘り、チリを作り続けている夫婦が手掛ける「THE MANHATTAN CHILI CO．」がグランドセントラルの地下のダイニングコンコースにある。

オーナーのスターマン夫妻は、長年作り続けてきた伝統の味を守りつつ、「オールナチュラル」の食材にこだわって、チリを作ることに徹底している。自然に育てられたアンガスビーフやターキーを使用。それぞれ契約している農場からブロックの状態で仕入れ、自社工場でひき肉加工をしている。また、野菜もご主人のブルースさんが選び抜いた、遺伝子組み換えでないコーンや無農薬野菜を使用して、安全な食品作りに余念が無い。

現在、販売されているのは、11種類（ビーフ4種、ラム１種、チキン１種、ターキー１種、ベジタブル４種）。トッピングも、チーズ、タマネギ、サワークリーム、ネギ、ハラペーニョから選べて、バリエーションが豊富。それぞれのチリで使用している食材、レシピが異なるため、何度も足を運んでいろんな味を試したくなる。

一番人気は、ターキーチリ。ほどよい辛さで、ターキーの旨みが凝縮されたこのチリは、濃厚な味わい。でも後味は、すっきりしていて、やみつきになる。カロリーも低く、豆もたくさん入っているので、栄養満点なうえに、ヘルシー。また、ビーガンメニューであるベジタブルチリには、キヌア(健康食品として注目され、栄養価が高くアミノ酸バランスが優れた穀物)を入れるなど、栄養バランスにも気を配っている。

ダイニングコンコース内での食事は、もちろん、テイクアウトやデリバリーも可能。 また、NY内11店舗のWhole Food'sでもビーフチリ3種、ターキーチリ、チキンチリ、ベジタブルチリ3種を購入できる。

Text by Ayumi Kobayashi