Whimsy&Spice

カレーパウダーやガラムマサラと聞くと料理のスパイスを連想させる。お菓子との組み合わせってほんとにありなの？そう思うのも当然。しかし、菓子職人マークの手にかかるとそれが絶妙な味を生み出す。

  デザートの中にスパイスを使うなんて普通は思いつかないことだが、マークの幼少の頃からのスパイスへの愛が新しい世界を生み出した。彼はタイ料理とインド料理を組み合わせてカレーペーストやガラムマサラを調合する中で、独特のフレーバーをつくり出すことに成功し、その後、ニューヨークの有名レストランでペストリィを任された14年間の経験を経て、それをデザートに活かすという大胆な発想にたどり着いたのだ。 

マッサマン・ピーナッツバターサンドイッチクッキーは、2011年CNNが選んだ「世界美食ランキング」第１位に選ばれたマッサマンカレーにちなんで名付けられたクッキー。クミン、コリアンダー、カルダモンなどの１０種類ものスパイスは、ピーナツバターのクリミーな甘さと一体となって素晴らしいハーモニーをつくり出している。塩もマルドンの海塩を使っており、材料にも深いこだわりが見られる。 また「ヘイゼルナッツ・ウイスキー・サンドイッチクッキー」は、ウイスキーの味が強すぎず、フレーバーがフレッシュでパーフェクトなバランス。ボーイフレンドが食べ過ぎるので見つからないように隠したという逸話があるほど。甘いものが少し苦手な男性にもプレゼントすると喜ばれる一品かもしれない。エスプッレソブラウニーは「ドゥルセデレチェ」と呼ばれる牛乳をキャラメル状に煮詰めたものを加えるなど手間を惜しまず作られており、しっかりした噛み応えが特徴になっています。 その他にもマシュマロやビスコッティもおすすめ。

  Whimsy&Spiceのスイーツは美味しさだけでなく、パッケージにもこだわりがある。マークの奥さんであるジェナはアートディレクターとしての経歴を持ち、そのデザインも人気の一つ。家族やお友だちへのプレゼントにもおすすめのWhimsy&Spiceのスイーツ。ぜひ一度試してみては。
(Text: Ayako Tsuboi & Sari Ideguchi)